この地図帳では、Embedding を作ったモデルを国名を教わったかどうかで二つに分けています。 国名を教わったモデルの Embedding が国ごとに固まるのは、 発見ではなく仕掛けだからです。
| モデル | 種別 | 次元 | 学習のしかた | 国ラベル | 地理の主張 |
|---|---|---|---|---|---|
| 従来型音響特徴量 | features | 65 | 学習しない(librosa の特徴量を標準化して並べただけ) | 見ていない | 使える |
| 自作 CNN(自己教師あり) | cnn-autoencoder | 128 | メルスペクトログラムの再構成のみ | 見ていない | 使える |
| 自作 CNN(国分類器) | cnn-classifier | 128 | 国の分類(25 国) | 見た | 使えない |
| wav2vec 2.0(外部・事前学習) | pretrained | 768 | 音声 960 時間の自己教師あり学習(LibriSpeech)。本コーパスは一度も見ていない | 見ていない | 使える |
目玉の測定結果
測る前に登録した仮説
- H-01 — 地理距離と音響距離に正の相関がある(両側 p<0.05)
- H-02 — その相関は録音の出自(投稿者)で説明されない
この規則は測定より前に SPEC §2.3 へ書いた。結果を見てから変えない
物差しは二つ出します。距離の相関(Mantel)と、群れの切り方の一致(ARI)です。 この二つは同じことを言っていません —— 距離で見ると国との関係はほぼ 0 ですが、 群れで見ると 0 ではありません。Mantel は全部の組を平等に見るので 数の多い「別の国どうし」に薄められ、ARI は大きな塊の構造に効くからです。結果を見てから都合のよい物差しを選ばないために、両方を置いています。
従来型音響特徴量 ラベルを見ていない
| 測ったもの | 相関 r | p 値 |
|---|---|---|
| 地理距離 × 音響距離(H-01) | 0.039 | 0.0010 |
| 同上・録音の出自を統制(H-02) | -0.004 | 0.4650 |
| 出自 × 音響距離(対抗仮説) | 0.206 | 0.0010 |
H-01: 成立 ・ H-02: 不成立 → 目玉は 立たなかった
別の物差し —— 群れの切り方で見る(k=37)
| 音響クラスタと一致するか | ARI | まとまり |
|---|---|---|
| 国 | 0.2078 | -0.216 |
| 投稿者(どのアーカイブか) | 0.2625 | -0.145 |
ARI は偶然の一致を差し引いた指標で、0 なら「偶然と変わらない」です。 ここでも 投稿者のほうが国よりよく一致しました。ただし「まとまり」(シルエット係数)はどちらも負で、 録音は平均して自分の群れの仲間より他の群れに近い状態です。 つまりどちらの札も音響空間の良い説明ではありません。
録音 314 本 / 37 国 / 投稿者 122 人・置換 999 回(乱数種 42)
自作 CNN(自己教師あり) ラベルを見ていない
| 測ったもの | 相関 r | p 値 |
|---|---|---|
| 地理距離 × 音響距離(H-01) | 0.035 | 0.2050 |
| 同上・録音の出自を統制(H-02) | 0.009 | 0.7850 |
| 出自 × 音響距離(対抗仮説) | 0.126 | 0.0010 |
H-01: 不成立 ・ H-02: 不成立 → 目玉は 立たなかった
別の物差し —— 群れの切り方で見る(k=37)
| 音響クラスタと一致するか | ARI | まとまり |
|---|---|---|
| 国 | 0.1687 | -0.520 |
| 投稿者(どのアーカイブか) | 0.1999 | -0.427 |
ARI は偶然の一致を差し引いた指標で、0 なら「偶然と変わらない」です。 ここでも 投稿者のほうが国よりよく一致しました。ただし「まとまり」(シルエット係数)はどちらも負で、 録音は平均して自分の群れの仲間より他の群れに近い状態です。 つまりどちらの札も音響空間の良い説明ではありません。
録音 314 本 / 37 国 / 投稿者 122 人・置換 999 回(乱数種 42)
self-clf-v1 解析から除外
国ラベルを見て学習したモデルなので、地理の主張に使うと循環する(SPEC §2.2 / G-04)
wav2vec 2.0(外部・事前学習) ラベルを見ていない
| 測ったもの | 相関 r | p 値 |
|---|---|---|
| 地理距離 × 音響距離(H-01) | -0.037 | 0.2850 |
| 同上・録音の出自を統制(H-02) | -0.069 | 0.0510 |
| 出自 × 音響距離(対抗仮説) | 0.141 | 0.0010 |
H-01: 不成立 ・ H-02: 不成立 → 目玉は 立たなかった
別の物差し —— 群れの切り方で見る(k=37)
| 音響クラスタと一致するか | ARI | まとまり |
|---|---|---|
| 国 | 0.1516 | -0.327 |
| 投稿者(どのアーカイブか) | 0.2023 | -0.291 |
ARI は偶然の一致を差し引いた指標で、0 なら「偶然と変わらない」です。 ここでも 投稿者のほうが国よりよく一致しました。ただし「まとまり」(シルエット係数)はどちらも負で、 録音は平均して自分の群れの仲間より他の群れに近い状態です。 つまりどちらの札も音響空間の良い説明ではありません。
録音 314 本 / 37 国 / 投稿者 122 人・置換 999 回(乱数種 42)